紋付に家紋を手描きで描き入れる紋章上繪師。その技術は日本の伝統技術として国の無形文化財にも選択されています。
一昔前はどの家庭も受け継いでいた「家紋」も、現代は家紋への意識も希薄になり、自分の家の家紋を知らない人も多くなっています。
そんな中、波戸場承龍さん・波戸場耀次さんは紋章上繪師として、家族の形である「家紋」を、現代に受け継ぐことに尽力してきました。「現代の生活で、家紋をもっと身近に感じられる方法はないか?」と想う気持ちと至高のティシューが出会った時、「極」のティシュー作りがスタートしたのです。
家紋とは、ご先祖様からあなたへ繋がる血の流れを、家の印として簡単なマークに置き換えて表現したものです。
そんな家に伝わるという「絆」をも意味する日本独自の紋章を、優美で代表的な紋様4パターンを極オリジナルとして、パッケージデザインのモチーフに採用しました。
「家紋」はその殆どが「円」で構成された物が図案化されています。
「円」とは「縁」であり「宴」であり「苑」でありそして「和」でもあります。
「家紋」とは日本人の家族に対する「やまと心」が象徴化されたグラフィズムであり、
それは日本人の家族に対する「繋がり」そして「誇り」を象徴する大切な「ネイションアイデンティティー」です。
紋章上繪師は分廻し(竹製のコンパス)を用いて家紋の曲線を描きます。
家紋は直線を除いた全ての曲線が円で構成されており、無数の円の集合体から家紋は形成されています。
家紋は「繁栄・円満・長寿」の願いを形に表したものであり、日本人にとって今までも、これからも大切に後世に伝えていきたい文化です。
端正な姿から神秘的な鳥とされ、瑞鳥、仙鶴と呼ばれ、亀とともに長寿の象徴になっています。吉祥の文様として、鶴亀の組み合わせ、松竹梅鶴亀、また蓬莱山文などがあります。
「亀は万年の齢を経、鶴も千年をや重ぬらん」とあるように、亀は長寿の象徴として、めでたいしるしに用いられています。古来中国では東西南北を、青龍、百虎、朱雀、玄武の 四神が守るとされています。
牡丹は中国で「百花の王」と言われ、富貴や繁栄のシンボルとされています。この紋は牡丹の花と葉で「蟹」を表現しており、牡丹の優雅さが醸し出されています。
古くからその美しさを詠われ、宮中では藤花を鑑賞する宴が行われるなど、優美な姿から家紋や文様として多様されています。