kleenex crecia

クリネックス 涙腺短歌

こころにふれる、ことばを紡ぐ。

受賞作品発表

総応募数44,705首、
誠にありがとうございました。

「クリネックス 涙腺短歌」へ4万首を超えるご応募をいただき、心より感謝申し上げます。皆様が紡いでくださった言葉に触れ、選考員一同、胸が熱くなりました。その中から見事選ばれた、受賞作品の数々を、どうぞじっくりとお楽しみください。

最優秀賞(1首)

そこだけが床は四角く色濃くて確かに猫は十二年いた

淡花野まつきさん

作品コメント

猫がいる間は座布団やマットを敷いていたのでしょう。だからそこだけが変質せず四角く色濃い。もう姿はないけれど、猫の痕跡からそこにあった姿と日常を思い返すような静かな寂しさに胸を打たれます。音数的には他の年数でも良いはずの十二年がリアリティというか、事実なんだなと信じさせてくれて、そこにも惹かれましたね。

木下龍也

涙腺短歌ということで、すごく喪失について描いてる短歌が多かったですが、これは「喪失したことがある」という存在がないことの存在を描いてるんじゃないかなと。そこが素敵だなと思いました。「猫は」の部分はもうちょっと工夫があってもいい歌だとは思うのですが、まっすぐな言葉にすることで、逆に大衆性も生まれているのかなと思います。

ヒコロヒー

「そこだけが床は四角く色濃くて」という表現が印象的で、部屋のイメージがふっと浮かび上がるようでした。太陽や照明の光で床が色褪せていく中、猫のためのマットが敷かれていた部分だけが色濃く残っている。「十二年」という時間の蓄積と、今の猫の不在が鮮やかに表現されていて、いなくなったことへの寂しさと共に、今も一緒にいるような愛情を感じる短歌だと思いました。

土門蘭

優秀賞(5首)

審査員賞(15首)

木下龍也

選出作品

最優秀賞、優秀賞は短歌として上手いだけではなく、泣けることも重視しながら他の審査員の方との話し合いの上で選びましたが、審査員賞は純粋にテクニカルで歌人としての自分が驚くような歌を選びました。どれも普遍的な愛や寂しさを描いていて、個人的にはどうしてこんな歌を先に僕がつくれなかったんだろう、と悔しくて泣きそうです。

ヒコロヒー

選出作品

プロのお二人がいらっしゃるので、私は感覚で「おもろいな」とか「意味わからへんな」と思えるものを選びました。この「さびしさを猿に預けてきたけれど猿がさびしくわたしもさびしい」もあんまり意味わかんないですけど、なんか良かったです。生きてきた存在証明が、私たちが生きるうえですごく大事なことだって伝えてるのかなと思います。

土門蘭

選出作品

今回、選考にあたって3つの基準を用意していました。それは「身体性があること」、「固有性・独自性があること」、「短歌から世界が立ち上がること」。それらをより多く満たしている作品を選びました。結果として、親やペットなど、身近な存在の喪失を描いた短歌を多くなったように思います。

佳作(30首)

あかぎれが治らなかった母さんが肉まん丸ごと押し込んでた日
中屋敷 歩さん
「さよなら」と言ってたんだね十二月
僕が猫語を理解してれば
Siさん
もうきっと会えないあいつのあだ名だな チラシの中の文字が繋がる
笠野トオテさん
恋文は月のひかりの色になる 百年前もあなたがすきだ
月見だいふくさん
挟まれた栞の場所から読んでゆくあなたの形見にもらった本を
鹿野川小舟さん
改札で泣いても抱きしめないんならいないほうがマシだった 愛って
乃村かやのさん
たくさんのあなたがくれた花丸がずっと枯れない花束になる
花林なずなさん
天国にユキという名の文鳥が
たくさんいてもすぐにわかるよ
環七さん
春陽にもう歩けない老犬が命の限り「遊んで」と鳴く
白里りこさん
うつくしいあなたのうつくしくなさにすくわれている 冬の日溜まり
月見だいふくさん
電球をさらりと替えてくれる子よ あなたはちゃんと幸せですか
葉月ままこさん
キャラメルを同じ箱から分け合って
クラス別々だねって笑った
宇井モナミさん
スマホより面白い子になれなくてママママママと騒いでごめん
山口真美さん
2ℓの水より軽いみーちゃんのあしあと残す砂はやさしい
瀬川衣海さん
ほんとうの優しさだったでもこれは母もしてもらいたかったこと
瀬生ゆう子さん
おいしいで感じないのは束の間で今日もさびしい生きてさびしい
みんなのこうのさん
友達はまだいないけど「ありがとう」ばかり言ってるこの街に来て
佐藤和子さん
遺影にはならないような横顔のフィルムばかりが光を抱いて
箭田儀一さん
不器用なわたしでよかった転ばずにいたらあなたに会えてなかった
佐藤和子さん
わたしならわたしを褒めてあげられるとんとんとんとん三つ葉の香り
葉山 あもさん
言葉にすると失くしてしまいそうで
どうしようもなく名前を呼んだ
もりまりこさん
光やまないな 蛍とおんなじであなたは死後もわたしを照らす
長尾桃子さん
もう力が入らない猫を抱けば命のにおい混ざるあおぞら
シラソさん
雨 あとは別れるだけの二人だし今はすっごいパフェとか頼む
牧角うらさん
あなたさえきっとぼやけてしまうから千年生きられなくてよかった
富尾大地さん
心配があなたをつぶさないようにふざけたスタンプばかり送った
結木のすけさん
火葬場で量子になった君はいまアメリカ中でバスケを観てる
広瀬アイスさん
祖父の着た背広を見れば思い出す肩車してくれた高さを
寺平じゅんさん
街中の工事よ止まれ あの人が知ってた街で暮らしたいです
アカウント名非公開
無職のからだを海へと連れていき水平線を見せると泣いた
アカウント名非公開

SUMMARIZE

審査を終えて

「涙腺短歌」を自分では到底つくれないだろうなと思っていたので、投稿者の皆さんがこの困難をどうクリアし、どんな着地を見せてくれるのか楽しみでした。実際に拝読すると、喪失の悲しみやその予感、あるいは他者の温かさや優しさに触れて泣けるものもあって、様々な角度から刺激を受ける賞でした。どれも胸を張って送り出せる歌ばかりです。

木下龍也

#クリネックス涙腺短歌でほかの投稿も見られます

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短歌アプリ 57577

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INFORMATION

お知らせ

「クリネックス 涙腺短歌」
受賞作品発表に関する
お詫びと訂正

平素は格別のご高配を賜り、厚くお礼申し上げます。

8月31日に本ページにて公開いたしました「クリネックス 涙腺短歌」の受賞作品発表において、事務局の集計上の手違いにより、本来の受賞者様(草野理恵子様)とは異なるお名前を誤って掲載しておりました。

受賞と誤認させてしまったお客様(七澤銀河様)、ならびに本キャンペーンへご応募いただいた皆様に、多大なるご混乱とご心痛、ご迷惑をおかけしましたことを、深くお詫び申し上げます。

該当賞:審査員賞(ヒコロヒー選出作品)
該当作品:さびしさを猿に預けてきたけれど猿がさびしくわたしもさびしい

対象のお客様へは、個別のご連絡と経緯のご説明をさせていただき、現在は正しい受賞者様のお名前に修正を完了しております。

なお、本件の誤表記に関しましては、当事務局の不手際によるものであり、当事者様には一切の非はございません。
このため、皆様におかれましては、当初の誤った記載に関しまして、当事者様への直接のご連絡や詮索等はお控えいただけますよう、伏してお願い申し上げます。

当事務局として今回の事態を重く受け止め、今後このようなことが二度と発生しないよう、管理体制を抜本的に見直し、再発防止の徹底に努めてまいります。

令和8年9月
クリネックス涙腺短歌キャンペーン事務局

C O N T A C T

お問い合わせ

クリネックス涙腺短歌
キャンペーン事務局

0120-162-843
メールアドレス:
info-kleenex@campaign-office.jp
事務局受付時間:
10:00~17:00(土・日・祝祭日を除く)
事務局開設期間:
2026年5月11日(月)
~2026年9月11日(金)